• 戦略検討支援

大手通信企業

地域共創プラットフォーム構築

アカウント営業のつかない地域SMB層の接点構築/囲い込み/顧客化を目的とした「共創プラットフォーム」のTOBE像を明確化。

大手通信企業
  • #デジタルマーケティング戦略検討
  • #マーケティング
  • #売上向上
  • #通信・IT

背景

クライアント企業では、エンタープライズ層に対しては主にアカウント営業での顧客対応、SMB層に対しては主にデジタルマーケティングでの顧客対応を行っていたが、地方SMB層に対してデジタル上での顧客化がうまくできていない状況にあった。

回線やWebサービス等、ICTに関する様々なサービス/ソリューションを取り扱う通信事業会社が今回のクライアントである。

クライアント企業では、エンタープライズ層に対しては、リアル/デジタルを含めたアカウントベースドマーケティングを展開。

一方、SMB層に対しては、ウェブサイト、オンライン広告、メールマーケティングといった施策を中心に、デジタルチャネル上での効率性を重視したアプローチでリード獲得や顧客コミュニケーションを実施。ITへの関心やリテラシーの高い都心部のSMB層に対しては成果を上げていたが、地域SMB層に対しては課題を抱えていた。

課題

SMB層、とりわけデジタル完結でのリード化/顧客化が難しい地域SMB層とのコミュニケーションに課題があった。

特に地方都市や郊外に存在する地域SMB層との関係性構築が大きな課題となっていた。

地域SMB層は、デジタルチャネルのみでの情報収集や意思決定に慣れていないケースが多く、オンライン広告やウェブサイトといったデジタル完結でのリード獲得/顧客化が進みにくい状況にあった。

そのため、ビジネスチャンスが存在するにも関わらず、地域SMB層とのコミュニケーション接点を構築できず、クライアント企業やそのプロダクトの価値を十分に伝えきれていなかった。

取り組み

地域に根差したセンターBと連携したリアル対応も含め、地域SMB層に対するコミュニケーション/囲い込みを行うための「共創プラットフォーム」のTOBE像を策定した。

地域SMB層に対するコミュニケーション/囲い込みを行うための「共創プラットフォーム」のTOBE像を策定した。 検討は以下の流れで実施。

検討の結果、以下の3点を本プラットフォームにおける重要なポイントとした。

  • リアルを含めたバルク対応とリード化:地域においてセンターBの役割を担うチャネル(営利企業、商工会等)と連携し、リアルイベントや相談受け付け等を行いながら、極力バルク対応(1対1ではなく1対nのまとまりで対応)で初期接点構築/リード化を図る。
  • リテラシー向上:上記の取り組みの中で、顧客のビジネス/ITリテラシーの向上を図る。
  • コンテンツによるデジタル化促進:リードに対して、デジタル上で入口コンテンツ(ビジネスに役立つ情報、課題を認知するための情報、診断コンテンツ等)の提供を行い、さらなるITリテラシー向上/デジタル活用を促進。
  • テックタッチ対応での顧客化:これらの活動を通して得られたデータを基に、One to Oneレコメンド等のテックタッチ対応を行い、顧客化/オンボーディングを図る。

こうした一連の動きを実現するために必要な「各チャネル/プロセス上での顧客対応のあるべき姿」「必要施策」「それを実現するためのデータ活用方針」を定義した。

成果

地域SMB層のニーズに応え、地域への売上を拡大するための礎を築いた。

本プロジェクトでは、エンド顧客を主語にしたTOBE像に加え、センターBを主語にしたTOBE像も描くことで、本プラットフォームで特に重要な位置付けとなるセンターBとの協業方針/顧客対応方針が明らかになった。

これにより、これまでのオンライン施策だけでは応えきれなかったSMB層のニーズに応え、関係性を深化し、将来的な売上拡大を実現するための礎を築いた。

併せて、短期的な実装スコープ定義を行うことで、プラットフォームの早期/段階的な構築を可能とした。