AIチャットボットの選定が進まない理由。導入前に決めるべき3つのこと
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インプットポイント
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- AIチャットボットの選定で手戻りが起きる原因がわかる
- 導入前に決めておくべき3つの事項と、その決め方がわかる
- 自社の対応範囲に合うツールを見分ける手がかりがわかる
「AIチャットボットを導入することになった。まずはツールを比較しよう」。導入の検討は、多くの場合ここから始まります。
しかし、ツールの比較から始めた検討は、途中で手戻りを起こしがちです。比較表を作っても各ツールの違いが見えない。候補を絞った後で、想定していた使い方に合わないと分かる。原因は、ツールを選ぶ前に決めておくべきことが決まっていない点にあります。
本記事では、主にBtoB企業を想定し、企業がWebサイトに設置する顧客向けの生成AI型チャットボットを対象に、ツール選定の前に決めておくべき事項を、対応範囲、設置先が複数ある場合の方針、参照データと費用の前提の3つに分けて解説します。導入を検討されているご担当者の参考になれば幸いです。
ツールの比較から始めると、なぜ手戻りが起きるのか
AIチャットボットのツールは数多くあり、その多くが「生成AIが自然な文章で回答する」「自社のWebサイトの情報を参照できる」ことを特長に挙げています。導入の検討では、これらを一覧にして比較する作業から始めることが一般的です。この章では、比較から始めた検討で起きる2つの問題と、その原因を見ていきます。
比較表を作っても、ツールの差が見えない
ツールの機能を一覧にした比較表を作ると、多くの項目に「対応」が並びます。「生成AIによる回答」「Webサイトの自動読み込み」「回答の根拠の表示」といった機能は、多くのツールが備えているためです。
しかし、同じ「対応」でも、実際の動き方は異なります。たとえば「Webサイトの自動読み込み」でも、読み込めるページ数、PDFや画像の中の文字を読めるかどうか、更新を反映する頻度は、ツールによって違います。
違いを見つけるには、詳しく調べる項目を絞る必要があります。すべての機能を、すべてのツールについて詳しく調べることは現実的ではありません。どの項目を詳しく調べるのかは、自社がチャットボットに何を任せるのかによって決まります。任せる内容が決まっていなければ、比較表は「対応」が並んだまま、判断の材料になりません。
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候補を絞った後で、条件に合わないと分かる
もう1つの問題は、選定が進んでから、候補のツールが条件に合わないと判明することです。代表的な例を3つ挙げます。
- 必要な機能の不足:情報提供を主な用途として候補を絞った後に、関係部門から「有人対応への引き継ぎも必要だ」という要望が出る。候補のツールが対応していなければ、選定をやり直すことになる
- 費用の超過:見積もりを取ると、費用が想定を上回る。原因は主に2つある。1つは、自社の用途では使わない機能まで含むプランが、契約の前提になっていること。もう1つは、想定する利用件数が、定額の範囲を超えていること
- データ量の上限の超過:参照させたいページの量が、候補のツールの上限を超えていると分かる
1つ目と2つ目は対になっています。チャットボットに任せる内容が決まっていなければ、機能が足りないツールも、使わない機能に費用を払うことになるツールも、候補に残ってしまいます。
いずれも、ツールの優劣の問題ではありません。自社の用途と条件を明らかにしないまま、選定を始めたことが原因です。用途と条件は、選定の途中で関係部門と調整しながら決めることもできます。しかし、その場合は、決まるたびに候補の見直しが発生します。
導入前に決める事項の全体像
本記事で扱う決定事項は、次の3つです。
- 対応範囲:顧客体験のどこを担うか(個別回答を行うかを含む)、どこに設置するか、答えられないときにどこへつなぐかを決めます。決めなかった場合は、用途に合わないツールを選ぶことになり、関係部門との調整が導入の直前に発生します。
- 設置先が複数ある場合の方針:ツールを全社で統一するか、設置先ごとに選ぶかを決めます。決めなかった場合は、部門間の議論が平行線になり、選定が進みません。
- 参照データと費用の前提:何を根拠に答えさせるか、想定規模が上限と課金体系に収まるかを確認します。確認しなかった場合は、選定の終盤で、データ量の上限や費用の超過が判明します。
ツールを選ぶ作業は、自社の用途と条件を、ツールの機能や制約に照らし合わせる作業です。照らし合わせる対象である自社の用途と条件が決まっていなければ、機能や価格をどれだけ詳しく調べても、選定は進みません。次章から、決める事項を順に見ていきます。
対応範囲を決める
最初に決めるのは、チャットボットに何を、どこまで任せるのかという対応範囲です。前提になるのは導入の目的です。問い合わせの自己解決を促すのか、購入や申込を後押しするのかによって、対応範囲は変わります。対応範囲は、①顧客体験、②設置先、③業務・体制の3つの範囲で考え、起点は顧客体験です。顧客体験の範囲では、個別回答を行うかどうかも決めます。最後に、対応範囲に合うツールを見分ける手がかりを補足します。
①顧客体験の範囲:購買プロセスのどこを担うのか
顧客が企業のWebサイトを訪れる目的は、購買プロセスの段階によって異なります。BtoBの取引では、扱う製品やサービスの種類を問わず、契約の前後を通じて、おおむね次の6つの段階があります。
契約前の段階は、次の3つです。
- 情報収集:自社の課題に合う製品やサービスがあるかを調べる
- 比較・検討:仕様、価格、導入事例を確認し、候補を比べる
- 商談・契約:見積もりを依頼し、契約や発注の手続きを進める
契約後の段階は、次の3つです。
- 導入・利用開始:納品や初期設定を経て、使い始める
- 利用中の支援:使い方を確認し、不具合が起きたときに対処する
- 継続・拡張:契約の更新、追加の発注、契約内容の変更を行う
すべての段階に対応できれば理想的ですが、段階が進むほど、回答に必要な情報と、調整が必要な部門が増えます。情報収集や比較・検討の段階であれば、公開済みのWebページや製品・サービスの資料を参照させることで対応できます。一方、契約の手続きや不具合への対処は、窓口部門が持つ業務マニュアルや、担当者の経験に基づく知識が必要になります。加えて、顧客ごとの契約内容や利用状況に応じた、個別の対応を求められる場面も増えます。
どの段階を対象にするのかを決め、範囲を絞る場合は、その理由を関係者に説明できる状態にしておくことが重要です。
①顧客体験の範囲:個人・個社情報に基づく個別回答を行うのか
顧客体験の範囲を決める際に最も影響が大きいのが、顧客の個人情報や契約情報に基づく個別回答を行うかどうかです。
判断の助けになるのが、同じ題材を「案内」と「照会」に分ける考え方です。案内は個別の情報を使わずに答えられる質問、照会は個別の情報がなければ答えられない質問です。
- 請求:「請求書の見方を知りたい」は案内、「今月の請求金額を知りたい」は照会
- 契約:「契約内容の変更方法を知りたい」は案内、「現在の契約内容を知りたい」は照会
- 納期:「発注から納品までの目安を知りたい」は案内、「発注した製品の納期を知りたい」は照会
案内は、公開情報を参照させることで対応できます。照会に対応する場合は、次の3点が新たに必要になります。
- 利用者の特定:ログインの仕組みと連携し、誰からの質問かを特定する
- 基幹システムとの連携:契約や受発注の情報を管理するシステムから、情報を取得する
- 誤った情報を提示した場合への備え:他の顧客の情報の提示や、誤った金額の回答は、公開情報の誤りよりも影響が大きい
照会への対応は、市販のツールを導入する場合でも個別の開発を伴うことが多く、費用と期間が大きく変わります。まずは案内から始め、照会は段階的に検討するという進め方が現実的です。
ただし、顧客が知りたいことは、自社の契約や利用状況に関する内容であることが少なくありません。案内に限定する場合は、照会にあたる質問を受けたときに、確認できるページや窓口を示す流れを用意しておく必要があります。
②設置先の範囲:どこに置くのか
顧客体験の範囲が決まると、チャットボットの設置先が決まります。契約前の顧客を対象にするのであれば、製品やサービスを紹介するページです。契約後の利用支援を対象にするのであれば、サポート情報のページです。これらを別々のサイトに分けている企業もあれば、1つのサイトの中にまとめている企業もありますが、考え方は同じです。設置先を先に決めるのではなく、顧客体験の範囲から導きます。
注意が必要なのは、ログインが必要な契約者向けのページです。契約者向けのページでは、利用者は自分の契約に基づく回答を期待します。前節の「照会」への対応が前提になるため、公開しているページとは求められる機能が異なります。公開しているページと契約者向けのページを、同じ要件でまとめて検討しないことをおすすめします。
③業務・体制の範囲:答えられないときにどこへつなぐのか
チャットボットは、すべての質問に答えられるわけではありません。答えられなかったときの受け先を、導入前に決めておきます。選択肢は次の3つで、社内の業務・体制への影響が異なります。
- 受け先を設けない(チャットボット内で完結):業務・体制への影響はありません。ただし、解決しなかった顧客の行き場がなくなります。
- 問い合わせフォームや電話窓口へ誘導:既存の窓口を案内する場合、影響は小さく済みます。
- 有人チャットへ切り替え:影響が大きい選択肢です。対応する人員の確保と、業務の流れの設計が必要になります。
ここで重要なのは、「既存の窓口への誘導」と「有人チャットへの切り替え」を分けて考えることです。「有人対応」と一括りにすると、体制を用意できないという理由で、窓口への誘導まで検討から外れてしまう場合があります。
また、導入時点では有人チャットを行わない場合でも、将来行う可能性があるなら、候補のツールが対応しているかを確認しておきます。評価の重みを下げて扱えば、必須の条件にせずに、拡張の余地を残せます。
補足:対応範囲に合うツールを見分ける手がかり(ツールの出自)
対応範囲が決まると、次は、その範囲を得意とするツールを選ぶことになります。ここで参考になる考え方の1つが、ツールの出自です。
AIチャットボットのツールには、別の目的で作られた製品に、後からAIによる回答機能が加わったものが多くあります。出自は、大きく次の4つに分けられます。
- Web接客・マーケティング系:訪問者の行動データに基づき、適切なタイミングで提案や案内を表示する製品が出自です。契約前の顧客への情報提供や、購入・申込の後押しに向いています。
- カスタマーサポートツール派生系:問い合わせを管理し、オペレーターによる対応を効率化する製品が出自です。契約後の顧客への対応や、有人チャットへの切り替えを行う場合に向いています。
- FAQ・自己解決特化系:FAQを検索しやすくし、利用者の自己解決を促す製品が出自です。質問と回答があらかじめ整理されている領域に向いています。
- 生成AI・RAG系:Webページやマニュアルを参照し、生成AIが回答を作成する製品です。質問の幅が広く、Webページや資料を根拠に回答したい領域に向いています。
製品の強みは出自に沿って表れ、出自から離れた領域の機能は手薄になりやすいという傾向があります。契約の形にも出自が表れます。カスタマーサポートツール派生系には、オペレーターの利用人数に応じた契約が前提になる場合があり、有人対応を行わない用途では、使わない機能の費用を負担します。
ただし、この分類は厳密ではなく、複数の領域にまたがるツールもあります。出自は、候補を絞り込む際の手がかりの1つとして使い、実際の機能は、自社の対応範囲に沿ったデモで確かめることをおすすめします。
対応範囲は、①顧客体験の範囲(購買プロセスのどこを担うか、個別回答を行うか)、②設置先の範囲、③業務・体制の範囲の順に決めていきます。ここまでが決まると、ツールに求める機能と、協力を依頼する部門が明確になります。ツールの出自は、決めた対応範囲に合う候補を絞り込む手がかりになります。
設置先が複数ある場合の方針を決める
製品やサービスの紹介、オンラインでの販売、サポートなど、目的の異なる複数の設置先がある企業では、チャットボットのツールを全社で統一するか、設置先ごとに選ぶかという論点が生じます。サイトが分かれている場合に限らず、1つのサイトの中で領域ごとに運営部門が異なる場合も同じです。この章は、設置先が複数ある企業に向けた内容です。
ツールの統一は手段。先に共通化で実現したい価値を定める
統一か個別かの議論は、平行線になりがちです。全社の視点からは「統一すべき」という意見が出て、各設置先の運営部門からは「自部門の事情に合わない」という意見が出ます。どちらにも理があるため、結論が出ません。
議論を進めるには、ツールの統一を目的にせず、共通化によって実現したい価値を先に定めることです。価値の例は次のとおりです。
- 応答品質と操作性の統一:どの設置先でも、同じ水準の回答と同じ使い勝手を提供する
- 設置先をまたぐ回答と誘導:顧客がどこで質問しても、他の設置先が扱う内容を含めて回答し、該当するページへ誘導する。たとえば、製品の紹介ページで受けた使い方の質問に回答し、サポート情報のページへ誘導する
- 参照情報の一元管理:同じ情報を複数のツールに登録する手間と、更新漏れを防ぐ
- 対話データの活用:顧客の質問の傾向を、設置先を横断して把握する
これらの価値を実現する手段として、ツールの統一が最も確実であれば統一を選びます。個別のツールでも実現できるのであれば、統一にこだわる必要はありません。
設置先ごとの事情を、同じ観点で評価する
次に、各設置先が共通のツールに移行するかどうかを、同じ観点で評価します。
- 機能の充足:共通のツールで、その設置先に必要な機能を満たせるか
- これまでの投資:既存のツールに投じた費用と、蓄積した設定や調整の内容はどの程度か
- これからの費用:3〜5年間の総額で、移行と継続のどちらが低いか
- 既存ツールとの連携:現在使っているマーケティングツール等との連携を維持できるか
- 移行の負荷と時期:参照情報の再登録や回答の調整にどの程度の手間がかかるか、契約更新の時期はいつか
このうち機能の充足は前提条件です。必要な機能を満たせないのであれば、他の観点の評価にかかわらず、移行は行いません。前章で述べた契約者向けのページは、個別回答の機能が必要になるため、共通のツールの対象から外すという判断が妥当な場合があります。
これまでの投資の扱いには注意が必要です。過去に投じた費用は、移行しても継続しても戻りません。判断の基準は、これからの費用と得られる価値です。ただし、投資を重ねてきた部門に移行を求めるのであれば、移行によって得られる利点を具体的に示す必要があります。
1つのツールを複数の設置先で使う場合に確認する機能
ツールを統一する場合、単一の設置先で使う場合には不要だった機能が必要になります。
- 複数ドメインへの設置:設置先ごとにドメインが異なる場合、1つの契約、1つの管理画面で設置できるか
- 参照範囲の制御:設置先ごとに、参照する情報の範囲と優先順位を設定できるか
- 共通設定と個別設定:回答の文体や免責の文言を全社で共通にしつつ、設置先ごとに変更できるか
- 権限の分離:全社の管理者と各設置先の担当者で、操作できる範囲を分けられるか
- 契約の単位:設置先の数やドメイン数が増えた場合に、費用がどう変わるか
これらは、ツールの紹介資料に記載されていないことが多い項目です。統一を決定した後に非対応と分かると、方針そのものを見直すことになります。決定の前に、ベンダーへ確認しておきます。
設置先が複数ある場合の方針は、共通化で実現したい価値を定め、設置先ごとの事情を同じ観点で評価し、統一に必要な機能を確認する、という順で決めていきます。統一と個別のどちらを選ぶ場合でも、判断の根拠を関係部門と共有できる状態にしておくことが、その後の導入を円滑にします。
参照データと費用の前提を決める
生成AI型のチャットボットは、指定された情報を参照して回答を作成します。何を参照させるのかによって、回答の内容も、必要な費用も変わります。この章では、参照させる情報の定義、答えさせない情報の決め方、想定規模と上限・課金体系の照合を解説します。
参照させる情報を定義する
参照させる情報は、次の5つの項目で整理します。
- 内容の区分:何についての情報か(例:製品・サービスの情報、導入事例、FAQ、マニュアル)
- 形式:どのような形式か(例:Webページ、PDF等のファイル、質問と回答の一覧)
- 取り込み方法:どのようにツールへ取り込むか(例:Webサイトの自動読み込み、ファイルの登録)
- 公開区分:誰に公開している情報か(例:一般公開、会員登録者のみ、社内のみ)
- 主管部門:誰が作成し、更新しているか(例:各製品・サービスの担当部門、サポート部門)
主管部門を含めるのは、参照させる情報の更新が、回答の正確さに直結するためです。情報を更新する部門と、チャットボットを運用する部門が異なる場合は、更新が回答に反映されるまでの流れを確認しておきます。
そして、回答の精度は、ツールの性能以上に、参照させる情報の品質と網羅性に左右されます。チャットボットが回答できない原因を調べると、ツールの問題ではなく、回答の元になる情報がWebサイトに掲載されていない、という場合が少なくありません。導入の検討は、自社のWebサイトの情報を見直す機会でもあります。
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答えさせない情報を決める
参照させる情報と同時に、回答の根拠にしない情報も決めます。
- 更新頻度の高い情報:価格、在庫、納期、障害の発生状況などは、参照した時点の情報が古くなっている可能性があります。チャットボットには内容を回答させず、最新の情報を掲載しているページへ案内させます。
- 社外秘の内容を含む資料:営業向けの提案資料などには、特定の顧客名や個別の価格条件が含まれる場合があります。参照させる場合は、公開できる内容に加工した版を用意します。
- 資料請求と引き換えに提供している資料:ホワイトペーパーの全文を参照させると、チャットボットが内容を回答してしまい、資料請求の動機が薄れます。概要の回答にとどめ、資料請求のページへ誘導させます。
想定規模を、データ量の上限と課金体系に照合する
最後に、自社の想定規模を、ツールの上限と課金体系に照合します。必要な数値は2つです。
- 参照させる情報の量:対象のページ数と、1ページあたりのおおよその文字数
- 利用の量:月間の対話件数の見込み
参照させる情報の量は、ツールが定める上限と照合します。上限には、読み込むページ数の上限と、参照できる文字数の上限があり、別々に定められている場合があります。大規模なサイトでは、ページ数の上限には収まっても、文字数の上限を超えることがあります。
利用の量は、課金体系と照合します。確認する点は次の3つです。
- 定額か従量か:従量課金は、利用が急増した場合に費用が想定を超える可能性がある
- 定額の範囲:定額に含まれる対話件数と、AIの機能が含まれるプランの価格
- 上限を超えた場合の扱い:追加の費用が発生するのか、回答に使うAIのモデルが切り替わって回答の品質が下がるのか
これらの数値は概算で構いません。概算がなければ、ベンダーは正確な見積もりを出せず、自社も費用の妥当性を判断できません。
参照データと費用の前提を、ツールの選定が進んでから確認すると、候補を絞った後で条件に合わないことが判明し、選定をやり直すことになります。参照させる情報の一覧と、想定規模の概算は、ベンダーへ問い合わせる前に用意しておきます。
おわりに
AIチャットボットの導入前に決めておくべき事項を、対応範囲、設置先が複数ある場合の方針、参照データと費用の前提の3つに分けて解説しました。
いずれも、ツールの機能を調べる作業ではなく、自社の用途と条件を明らかにする作業です。ツールの比較は、自社の用途と条件が明らかになって初めて、意味のあるものになります。
導入を検討されている場合は、ツールの資料を取り寄せる前に、関係する部門で「誰の、どの問いに、どこまで答えるのか」を話し合ってみてはいかがでしょうか。そこで合意した内容が、ツール選定の基準になり、導入後の運用の土台になります。
ファーストデジタルでは、AIチャットボットに限らず、社内の業務効率化を目的とした業務システムから、顧客への価値提供を目的としたデジタル施策のツールまで、幅広い領域で要件定義やツール選定の支援を行っています。対応範囲の整理や、関係部門との合意形成でお困りの場合は、お気軽にご相談ください。
Profile

慶應義塾大学卒業後、服飾関連の製造小売企業に入社し、マーケティングに従事。
その後化粧品関連の商社にて、マクロを活用した業務管理・効率化ツールを開発、DXプロジェクトに参画。
2021年から株式会社ファーストデジタルにジョイン。




