2022.07.28

コンサル未経験者のための、コンサルティングファーム選び

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コンサル未経験者のための、コンサルティングファーム選び
インプットポイント
  • 必ずしも大手総合系コンサルティングファームに入ることが正解とは限らない
  • 自身がどんなコンサルタントになりたいのかを考え、方向性のマッチするファームを探すことが重要
  • コンサルティング業界では特に、会社のネームバリューよりも担当したプロジェクトと出せるバリューの質がキャリアに直結する

コンサルティング業界は、昨今のDXへの意識の高まりや、企業の慢性的な人手不足を背景に、堅実に成長を続けている稀有な業界であり、就職人気ランキングでも上位に食い込むことが珍しくなくなってきました。

これから社会に出ようという就活生の方々や、無事に就職して数年が経過したものの、このままで良いのかと悩み転職を考えている第2新卒、あるいはそれなりのキャリアを積んできたものの、現在の環境に不満を感じて異業種・異職種への転職を検討している若手社会人の中にも、コンサルティング業界に興味を抱いている方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。

とはいえコンサルティング業界は、その性質上守秘義務などの兼ね合いもあり、実際の仕事内容が分かりづらい、という側面もあります。本日は、コンサル未経験からコンサルティング業界への就職・転職を検討中の皆さまに向けて、どんなコンサルティングファームを選ぶと良いのか?というコツをお伝えします。

大きな会社は安定していてよい?

著名な外資系総合コンサルティングファームはグローバルでは数十万人、国内でも数千人の従業員を抱える大企業ですし、最近はベンチャーファームであっても創業から数年で数百人規模に成長している会社は少なくありません。

コンサルティング業界未経験の方には、やはり大きな会社の方が安定していて給料もよく、教育も充実していて早くコンサルタントとして独り立ちが可能なのではないかと、とにかく企業の規模を重視して会社選びをしている方もいるのではないかと思います。 しかし、その観点は誤りではないのですが、今後の自身のコンサルタントとしての成長を考えた場合には、実は大きな落とし穴になる可能性もあります。その理由については、次章以降で詳しく解説していきます。

コンサルティングファームは個人事業主の集合体である

いわゆる事業会社(自社で製品を開発したり生産したり、販売したりする会社)に比べコンサルティングファームが特徴的な点は、「ほぼ全ての社員がコンサルタントである」ということです。

たとえばIT企業であれば営業、開発、サポートといった形で様々な職種の社員が同じ企業の中で働いています。それゆえにお互いの業務内容に関する不理解を発端に営業と開発が不仲であったり、業務部門と管理部門の間でうまく意思の疎通が出来ていなかったり、といった事態が発生します。

ところがコンサルティングファームにおいては全員がコンサルタントであるので(コンサルティングファームでは基本的に上位のコンサルタント、マネージャーやパートナーが営業行為も行うことが多いです)お互いの業務内容に対する不理解、といった事態は起こりません。

また、仕事の割り振りにおいても、プロジェクト単位でのアサインが基本となるため、プロジェクトごとに一緒に働くコンサルタント、上につくマネージャーは毎回変わってくるのが普通です。

このようなコンサルティング業界の特性と照らし合わせると、必ずしも大きなコンサルティングファームに入ることが雇用の安定や、自身のコンサルタントとしての成長には繋がらない可能性が見えてきます。

大規模なコンサルティングファームの落とし穴

コンサルタントとしてのファーストキャリアで、大規模なコンサルティングファームを選んだ場合のデメリットは以下の3つが存在します。

まず1つ目として、一緒に働く上司がプロジェクトごとに変わるリスクがある、ということです。

コンサルティングファームでは、事前に研修で仕事の進め方をインプットし、日常業務の上でもステップを踏みながら初歩的な業務ができるようになったら次の業務にチャレンジ、といった育て方はしません。基本的には、プロジェクトにメンバーとして入り、上司の指示のもと資料作成を行い、フィードバックを貰って修正を繰り返す、といった形で、ある意味職人のような育成方法が採られるのが普通です。ゆえに育成を行う上司サイドとしても、会社として標準化された教育プロセスなどは存在せず、親方としての裁量に任せられている、という環境です。

上司によって仕事を進める上で重視するポイントも当然異なることから、短ければ3ヶ月単位で上司が変わるとなると、場合によっては前回のプロジェクトと今回のプロジェクトでは、同じ資料でも真逆のフィードバックがなされる、ということさえ有り得るのです。

コンサルタント未経験からの駆け出しの状況では、ある程度の期間を固定の上司の下について、自らの型を固めてしまったほうが、コンサルタントとしての独り立ちが早くなる可能性は高いでしょう。

2つ目のデメリットとして、必ずしも自身が専門性を磨きたい分野のプロジェクトにアサインされるとは限らないリスクの問題があります。

大規模なコンサルティングファームであれば、顧客の業界やプロジェクトの内容によりチームが分かれていることが普通です。

この場合に、自身が専門性を磨きたいと考える業界やプロジェクト内容に沿ったチームに所属していたとしても、少し求めるものとは方向性の異なるプロジェクトにアサインされる可能性は大いにあります。
(例えば、SaaSシステムの導入におけるFit&Gapの検討を期待していたところ、実際にプロジェクトに入ってみると連携開発のスクリプトの実装やテストが大半であった、など)

小規模なコンサルティングファームがどちらかと言えば得意分野の一点突破の戦略を採っているのに対し、大規模なコンサルティングファームは面で抑えてエンタープライズ級の顧客のあらゆるプロジェクトを自社で受託することを目指す傾向にありますから、組織としてどうしても受託したいプロジェクトと、従業員個人がやりたいプロジェクトの方向性にズレが出てくることは避けられません。

最後に、そもそもコンサルタントとしての業務を行えない可能性がある、ということです。

コンサルタント、と聞いて想像するのは、いわゆる戦略系ファームのような、M&Aのアドバイザリーであったり中期経営計画の策定支援であったり、といった業務内容の方が多いのではないでしょうか。

あるいは、昨今のIT需要から、システム構築における上流フェーズのコンセプト策定やロードマップ定義、要件定義といった業務内容を想像する方も多いかもしれません。

しかしながら、大規模なコンサルティングファームになると、そのような超上流・上流工程のプロジェクトのみ受注し続け、抱えている社員の人件費を賄う、というのは難しくなってきます。

その問題を解消するために、単価としては上流のプロジェクトよりも安価になるものの、安定して長期的に売上を確保できる手段としてよく活用されているのが、いわゆるBPOプロジェクトや、常駐系案件と呼ばれるものです。

常駐系案件では、顧客の社内に、派遣社員のような形で入り込み、顧客側社員の指示の下に顧客側の社内業務を代行する、といった仕事の進め方が多くなります。

この場合、上流のプロジェクトで行われるような、よくイメージされるコンサルタントとしての働き方である、顧客から業務状況のヒアリングを行い、ドキュメントにまとめ、定例会議でディスカッションをし、報告書にまとめる、といった業務は全く行われません。 場合によっては、そもそも仕事を教えてくれる上司がいない状況での業務を強いられる可能性もあります。

落とし穴に嵌らないためには

まずは、口コミサイトなどに登録し、会社の評判を調べてみましょう。有名なコンサルティングファームであっても、「実態は単なる派遣会社」というようなコメントがあれば、コンサルタントとして働きたい、という目的にはそぐわない可能性もあります。

また、創業からそれほど年月の経っていない、小規模なコンサルティングファームを検討する場合には、創業者の経歴を確認してみると良いでしょう。創業者が戦略系ファーム出身であれば戦略系案件に強みがあることが多いでしょうし、逆に「実態は派遣会社」と言われているような会社の出身であれば、似たような特性の会社である可能性は高くなります。

また、短期間であまりに売上・従業員数が急成長している会社や、新卒を大量採用している会社も要注意です。前述の通り、コンサルタントとして独り立ちするにはそれなりの月日を覚悟する必要があり、育成する側にも高い能力と強いコミットメントが求められます。

そういった中で、大量の未経験者を採用し、売上を一気に伸ばしている会社は、売上の立ちやすい常駐系案件を中心に請け負っている可能性が高いでしょう。

同様の理由から、営業専門の人員が多く在籍していたり、コンサルティングチームがワンプール制だったりする会社も、常駐系案件が大半の可能性があります。上流のコンサルティングを行うためには、営業を行うパートナーにも業種や職種に対する深い理解が求められますし、実際にプロジェクトで業務を行うマネージャー・メンバーにも専門性が求められることは必然であり、そうでない仕組みになっているということは、上流ではない案件を中心に受注しているということです。

上記のような点に注意し、加えてあまり知名度のみには囚われすぎず、自身の目指す方向性に強みを持つ小規模なコンサルティングファームにも目を向けてみることをおすすめします。

先述のとおり、コンサルティングファームは個人事業主の集合体のような側面がありますから、有名な大規模ファームで常駐派遣系案件ばかりを担当した経歴よりも、無名で小規模なコンサルティングファームできちんとコンサルタントとしての経験を積んだ方が、将来的に再度転職をしようとした場合でも、有利に働く場面は多いです。

まとめ

少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少や、DX人材の需要の高まりの中で、「がっちりとした戦略を描くよりも、実行を支援してほしい」「ものすごくハイスペックでものすごく仕事のできるコンサルタントはいらないから、人手不足の解消のために手を動かせる人を貸してほしい」というニーズもあり、必ずしも常駐系案件が悪い、ということはありません。

また、短期間で大幅に売上を伸ばしていることから会社の経営的にも大変な成功であり、顧客とはwin-winの構図ですから、非常に素晴らしいビジネスであると言えます。

ただし、もしあなたがコンサルタントとしてのキャリアを歩みたいと考えるのであれば、自分が目指すコンサルタント像をきちんと定義した上で、入社するコンサルティングファームを決めるべきだと考えています。

あなたの今後のビジネスキャリアにおいて、最善の選択ができることをお祈りしています。

なお、株式会社ファーストデジタルは、DXにおける上流工程を得意とし、
プロジェクト型のコンサルティングを中心に提供している少数精鋭のコンサルティングファームです。
現在積極的に採用実施中です。

Profile

打桐 烈Senior Consultant
神戸大学卒業後、株式会社ワークスアプリケーションズに入社。EC、タレントマネジメントなどの業務システムの開発を担当。その後スマホアプリ受託開発企業における法人営業、SI企業におけるSalesforce向け自社アプリ開発マネージャーを経て、2021年から株式会社ファーストデジタルにジョイン。
打桐 烈
打桐 烈
この記事は打桐 烈が執筆・編集しました。

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