2022.09.12

【事例紹介】法人営業チームに役立つ4つの取り組み

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【事例紹介】法人営業チームに役立つ4つの取り組み
インプットポイント
  • 能動的な営業活動を実現するためには、顧客の理想的な将来像をイメージすることが重要
  • 顧客における将来像と現状のギャップを解消することが自社の提供可能な価値
  • 繰り返し取り組み顧客とブラッシュアップすることで、顧客にとっての真のパートナーに近づいていく

ファーストデジタルでは、デジタルに関するご相談以外に、法人営業チームの営業活動方針に関するご相談をお寄せいただくことがあります。この記事では、相談主が法人営業を実施する際どのようなことに困っているのか、それに対して我々がどのような解決支援を実施しているのかについてお伝えさせていただき、皆様の会社の営業活動において何かしらの気づきを得る一助となれば幸いです。

法人営業に関して顧客からいただくご相談内容

ご相談毎に事情や背景は様々ですが、法人営業における悩みとして代表的なものは以下のようなものが挙げられます。

  • 既存の顧客や案件で売上がある程度見込みが立っているため、現場の担当者が新規顧客の開拓や新しい提案を実施する必要性を感じていない
  • 顧客から相談をいただいた内容に対して提案はするものの、基本的には受け身のスタンスが強く顧客の御用聞きで終わってしまい、取り引きの幅が広がらない
  • 顧客の顕在化した課題だけでなく、潜在的なニーズを発掘し、積極的に提案アプローチすることで、将来的な取り引き増に繋げたい

このような状況はどの企業の営業チームにも起きうることだと思いますが、なぜこのような課題が発生するのかについて考察してみたいと思います。

ご相談内容から見える組織的な問題点

まず問題点として考えられるのは、相談主の企業におけるマネジメントと現場担当者の視点のズレです。現場で働いている営業担当は個人の目標達成のために仕事に取り組むことが多く、短期的かつ効率的に成果に繋がることに着手しやすい傾向にあります。一方、マネジメント層は組織として継続的に売上を拡大していくことが求められるため、短期的な成果だけでなく中長期的な成果に繋がる取り組みを考え、それを実行計画に落とし込んで現場の担当者に対応してもらう必要があります。もちろんマネジメント層の意向を現場の担当者が理解し、中長期の成果に繋がる取り組みを継続的に実施してくれればそれでなんの問題もありません。しかし、実際には通常業務に忙殺されて短期的な成果につながる業務を優先してしまい、結局はマネジメント層の意向が結果に反映されないことが多々あります。

次に挙げられる問題点は、古い評価制度です。特に歴史の長い大手企業になると、旧来の評価制度が色濃く残っており、特に営業担当の評価軸として売上金額や件数などの定量的な評価がメインになってしまっている状況が散見されます。評価制度が定量的なもののみを評価対象とする場合、短期的に効率的に売上数字の稼げるもののみを重視するよう日頃の業務が最適化されるのは言うまでもありません。新たな取り引きを創り出すために中長期的に取り組むべきことを個人の日々の業務に落とし込むには、営業担当各人のメリットと紐づけること、つまり評価制度まで落とし込むことが非常に重要です。特に新たな取り組みは数字に繋がりにくいため、定性的な取り組み姿勢に対して評価をすることが、結果的に組織を強くします。最近では商材の高度化・競合の多様化・組織目標の複雑化なども相まって、単純に短期的な売上数値以外の定性的な取り組みを評価すべきシーンも増えており、定性面の評価はますます重要視されています。

これらの組織的な問題を解決するのは容易ではありません。弊社がご相談を頂き新たな営業方針を策定したとしても、結局このような抜本的な問題にぶつかり先に進めないシーンを多々目にしてきました。これを機に今一度皆様の自社組織の状況を見直していただくのも良いのではと思います。

将来的な取り引きを増やすために積極的な営業活動を行うための4つの取り組み

論点がぶれるため今回は前述のような組織的な問題点がないor解消されていることを前提に、今回は特に冒頭紹介した相談内容3つ目の「潜在的なニーズを発掘し、積極的に提案アプローチすることで、将来的な取り引き増に繋げたい」というご相談にフォーカスして、実現するために必要な4つの取り組みをご紹介したいと思います。

1.顧客と自社の現状を知る
まずは顧客の状況を知るために、中長期経営計画やアニュアルレポート、決算短信や財務諸表など一般向けに公開されている情報を確認します。普段業務で取り引きのある顧客のことは知ったつもりになってしまい、なかなかこのような観点で顧客のことを見直す機会は少ないと思います。なので、改めてこのような基本的な情報を見直し、顧客企業はどういうことを目標にしているのか、そのなかで普段付き合いのある組織や担当者はどういう役割を担っているのか、などを調査します。また、市場調査を実施し、顧客企業は競合と比較してどのような特性あるのか、強み・弱みなどなども含め客観的に把握します。合わせて、顧客企業において自社の取り引き実績や他社との取り引き状況、他社と比較したときの自社の優位性などについても整理します。

2.顧客の理想的な将来像をイメージし、現状とのGAPを考察する
次に、中長期経営計画や発行されている各種情報、および普段担当から聞いている情報などから、顧客が目指している将来像を考察します。これは一般向けに提示されている情報に加え、普段業務内で仕入れた情報などをかけ合わせ、推測を交えても構いませんので可能な限り具体的な状況を描きます。例えば業界的なポジショニング、売上目標、提供すべき商材やソリューション、それらを実現するための組織や開発体制、システム構成などについて細かく考察します。そこで描いた将来像と、現在の状況を比較し、どこにどのようなギャップがあるのかを洗い出します。

3.自社が提供できる価値を整理し、ソリューションに落とし込む
上記で洗い出したギャップを埋めるために、自社が提供可能な商品やソリューションを整理します。特に今回は将来的な取り引き増につなげるための取り組みを前提にしているので、既に自社に存在しているのものだけでなく、新たに開発したり仕入れたりする必要があるものも含め、幅広く検討します。顧客の将来像と現状、そのギャップを埋めるために必要な自社の商品・ソリューションをまとめ、提案書を作成します。

4.商談を振り返り次に繋げる
作成した提案書を顧客に説明しフィードバックを受けます。推測も含む将来像をベースにした提案なので顧客の描いているものと100%合致することはありませんが、真新しい提案に新鮮さを感じたり、客観的な観点から新たな気付きが生まれたり、本当に自社のことを考えてくれているのだと感心されることもあるでしょう。この取り組みは一度だけでなく顧客からのフィードバックを反映し、より精度の高い提案につなげることで、最終的に今までの受け身な提案ではたどり着けなかった新たな案件獲得に繋がることになります。

ファーストデジタルの営業支援

いかがでしたか?ファーストデジタルでは上記で紹介したような取り組みを、お客様の状況に応じてプランを考え最適な形で支援をさせていただきます。この取り組みで一番大事なのは、これらの能動的な提案型営業のナレッジで実績を作り、最終的に社内にフローとして根付かせることです。そのため、現場の担当者と我々が一緒になって調査から顧客将来像の仮説設定、提案への同行、フィードバックを次回の提案に反映するまで、共に汗をかきながら進めることで、相談主に体感・習得してもらうことを重視しています。

ファーストデジタルでは法人営業に関するご相談だけでなく、前述のような評価制度の見直しをはじめ組織内の様々な問題・課題の洗い出し、解決方法の検討、解決施策の実施支援等幅広くお手伝いさせていただいております。気になった方は遠慮なくお問い合わせください。

Profile

木田 祐輔Manager
北九州市⽴⼤学卒業後、広告プロダクションを経て、不動産領域のデジタルマーケティングに特化 したWEB広告代理店に⼊社。コミュニケーションデザインセクションのマネージャーとして、⼤⼿不動産企業の事業戦略やデジタルマーケティング戦略の⽴案、新ブランドや会員組織の⽴ち上げに関わる施策⽴案等、プロデューサー・ディレクション業務に従事。某SIerにおいて仁科のもとでデジタルマーケティングコンサルタントとして就業後、2020年から株式会社ファーストデジタルにジョイン。
木田 祐輔
木田 祐輔
この記事は木田 祐輔が執筆・編集しました。

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